VBAC

VBAC(帝王切開後の経膣分娩)について


                                                        ひたちなか母と子の病院

 帝王切開後の分娩については、前回の手術の子宮の傷の部分が弱く子宮破裂を起こす危険があるということで(帝王切開を経験されていない方の約
10倍、おおむね1%程度といわれます)これまで多くの施設では帝王切開後の分娩は再び帝王切開を行うという方針がとられており、現在もそのような方針をとっている施設は多くあります。子宮破裂をあらかじめ予想することは困難なうえ、もし破裂が起これば、胎児は生命にかかわる事態となり、母体にとってもきわめて危険な状況が生じ子宮摘出が必要な場合も多いため、帝王切開を行うという方針は安全策として妥当なものと考えられます。しかしながら、しばしば

妊婦さんは経膣分娩を強く望まれ、また、十分な評価の上に分娩を行えば安全に分娩できるという研究報告も多いため、当院では希望が強い場合には種々の条件を考慮した上で、経膣分娩を試みています。

 

 当院では、経膣分娩を行う場合には安全を確保するための条件として、以下のことを決めています。

1)VBACが可能と考えられる条件としては

 @前回の帝切が深部横切開である(特殊な手術方法ではない)。

 A帝切の経験が1回のみである。

 B前回帝切後の経過が順調である。

 C10ヶ月に入ってからの児頭の下降、頚管熟化が人並み(あるいはそれ以上)に順調である。

2)逆に、VBACができない場合は

 @前回子宮(おなかの皮膚ではありません)を縦に切っている。

 A2回以上帝切を行った。

 B前回の帝王切開を決定したのと同じ理由が今回も存在する。

   例:前回“さかご”で帝切となっていて再び“さかご”なら帝切。

 C何らかの理由により子宮のきずあとに問題があると判断される場合。

 D前回、分娩が停止して帝切になった場合は、なるべくVBACは避ける。

 E前回帝王切開の担当医師がVBACを禁じている場合。

3)VBACを行う上で注意すべきこと

 @基本的には自然に起こった陣痛で正常に分娩が進行すると予測される場合に限ります。

A予定日を超過しても胎児下降を認めない場合は帝王切開となります。

B陣痛促進剤はなるべく使用しない。

 C無痛分娩は行わない(早期の症状をマスクする可能性があります)。

 

いずれにしても最も大切なことは、どんな形の分娩となろうとも お母さんが“最後まで

赤ちゃんを守ってあげる”という気持ちになってあげることです。

 いきんでみましょう・・・と言われるまではできる限り力を入れないでリラックス呼吸

で陣痛をやり過ごし、余計な力を加えない様にしましょう。

主役はあなたです。さぁ、一緒に頑張りましょう。